普段何気なくつけている腕時計にも種類があると意識して知っていましたか?何となく知っている人は多いですが、腕時計の違いをしっかりと説明できる人は意外と少ないです。
腕時計は主に、電力を使って動く「クォーツ式腕時計」とぜんまいを巻いて動かす「機械式腕時計」の2種類に分かれます。
さらに、その中で、機械式時計は「自動巻き」と「手巻き」の2種類に分かれます。
この時点で、そこまで腕時計に違いってあったんだ……と思った人は多いのではないでしょうか?
他にも、今は腕時計の進化系としてスマートウォッチというスマートフォンと連携する腕時計も発売されています。
今回はそんな意外と奥深い腕時計の中でも「手巻き腕時計」の魅力を皆さんに知ってもらいたいです。
手巻き腕時計とは?
手巻き腕時計というのはりゅうずと呼ばれるツマミを自分で巻いて時計を動かす腕時計です。
逆に自動巻き腕時計はおもりが回って自動的にゼンマイを巻き上げてくれる腕時計になります。
手巻き腕時計は巻き上げる作業が面倒で敬遠されがちな腕時計ですが、愛好家からは今だ人気の高い腕時計です。
ただ、やっぱり腕時計の流通数を見てみると、手巻き時計の割合は3割程度と少なくはないですが、主流としては自動巻きやクォーツが多い現状です。
ちなみに腕時計の側面部分についているくるくる回せるパーツにしっかりとした名前があるってご存知でしたか?
皆さんは普通にツマミと呼んでたりもしますかね?正式名称はりゅうず(竜頭)と言います。
手巻き時計の核、りゅうずとは?
手巻き式腕時計には欠かせない「りゅうず」
これを巻くことで手巻き腕時計は動き出すので、非常に重要なパーツです。
りゅうずは3つの位置によって機能が違ってきます。
最も押し込まれた位置はゼンマイを巻くための位置です。この状態で回すことで手巻き腕時計は動き出すわけです。
このりゅうずはクオーツ式にも付いているものもありますが、クオーツ式をこの状態で回しても空回りするだけで巻くことはできません。
次に最も引き出された位置にある場合、これは時刻を合わせるために使います。
この状態でりゅうずを巻くと、指針が動くようになり、時間の微調整をすることができるんです。
この機能はクオーツ式でも使用できるものが多く、ちょっとのズレを手動で直すためによく使われます。
中間の位置にある場合、曜日や日付合わせに使うことが多いです。
りゅうずを回す方向によって曜日を変更するか、日付を変更するかが変わります。
この機能もクオーツ式で使えることが多いです。カレンダー機能のない腕時計だとこの機能はないこともあります。
手巻き腕時計の魅力
ではここからは自動巻きやクォーツ式にはない手巻き腕時計の魅力をご紹介します。
まずは何といっても「毎日巻き上げる楽しさ」ですね。
身に着けているだけで自動で巻かれる自動巻きとは違い、自分で毎度巻き上げることで時計が動き出す仕様は手巻き腕時計ならではの魅力です。
毎日時計を巻き上げチェックするというルーティンができあがることや、この手で巻く感覚が楽しくて手巻き腕時計を愛用している方は非常に多いです。
多少不便でもいまだに手巻き腕時計が廃れない理由はここにあるわけなんです。
そのほかには、自動巻きに比べて、薄いのでつけやすいという魅力もあります。
機能を付ければ付けるほど、便利ではありますが、重くなってしまいますからね。
特に腕時計は毎日つけるものですし、重さで腕がだるくなるのは嫌なので、そういう意味でもつけやすい腕時計というのは魅力ですよね。
自動式についているおもり用のローターもないので耐久性も比較的高いです。
さらに自動巻きよりも部品が少なく摩耗が少ないので、それほどメンテナンスに出す必要がない点も魅力のひとつですね。
メンテナンスするパーツが少ないので、メンテナンスのコストを抑えられもします。
おすすめの手巻き腕時計5選
OMEGA/スピードマスター プロフェッショナル “ムーンウォッチ”
6回の月面着陸プロジェクトに携帯されたムーンウォッチの名を冠するのにふさわしい時計です。
シンプルなシルバーの腕時計でビジネスシーンにも使いやすいです。
レザーにデニムやナイロンなどからストラップの選択ができるので、普段使い向けにも購入していただけますよ!
TISSOT/シュマン・デ・トゥレル スケレッテ
スケルトンウォッチならではの楽しみ方として、機械仕掛けの時計の裏側を覗くことができるという魅力もあります。
手巻き式だからこその薄みで着け心地のよい製品に仕上がっています。
PANERAI/LUMINOR DUE
ステンレススティールの本体は耐食性に優れ、金属アレルギーの方にも配慮したつくりになっています。
3日間のパワーリザーブを搭載する手巻きキャリバーを実装しているので、比較的短いスパンで手巻きを楽しむことができます。
IWC/ポートフィノ
毎日や不規則ではなく、一週間に一度という期間で巻き上げが必要になるので、自分で特別な曜日を作ることができます。
この日に手巻き腕時計を回すのを楽しみに日々を生きるというのも趣のある生き方だと思いますよ。
EPOS/OEUVRE-DART
機械式時計を専門として作成する会社なので、手巻き時計への理解度は非常に高く、洗練されたデザイン性になっています。
懐中時計を思わせるようなりゅうずが特徴的なシリーズも販売されています。
http://www.europassion.co.jp/epos/oeuvre-dart.htmlEPOS
まとめ
新しい腕時計を買おうと思っている方。最新の技術の詰まったものを買うのも楽しいですが、手巻き腕時計のような古き良きものも趣があっておすすめですよ。
手巻きの楽しさも趣味のひとつにできるものなので、時計を趣味にしたい人はぜひ手巻き腕時計を一度手にしてみてはいかがでしょうか?