毎日仕事に追われて、家に帰っても誰もいない。
気楽ではあるけれど、寂しさも確かにある一人暮らし。そんな時には心の隙間を埋めてくれる、小さな相棒と一緒に暮らしてみてはどうでしょうか。
動物と一緒に暮らすことは、あなたに癒しと安らぎをもたらしてくれるでしょう。お世話は大変かもしれませんが、健康に養ってあげるということはやりがいにも繋がっていきます。
今回は一人暮らしの方でも飼いやすいペットと、ペットを飼育するにあたって気を付けて欲しいことを紹介していきたいと思います。
一人暮らしでペットを飼うメリット
一人暮らしでペットを飼うことのメリットは、何と言っても癒しを得られることでしょう。仕事や人間関係で疲れても、可愛らしいペットと触れ合えば心が安らぎます。しっかりとお世話をして良い関係を築ければ、ペットはあなたに穏やかな一時を与えてくれるはずです。
一人暮らしでは家に帰っても、今日あった嫌なこと、悩みごとなどを話す相手がいません。
動物には人間の言葉を話すことはできませんが、こちらから話しかけることはできます。例え返事が返って来ないとしても、話を聞いてもらえる相手がいるということはストレスの軽減にも繋がります。
一人暮らしでペットを飼うにあたって気をつけたいこと
動物を飼うとなると自分の生活を多かれ少なかれ、変えなければいけない必要が出てきます。たかが小動物と思っていても、相手は精一杯生きている命です。その命に対してきちんと向き合うことができるか、向き合う用意ができているかどうか、考えてみてください。
住んでいる場所はペットを飼えるか?
まず始めに、自分が住んでいる住居がペットを飼育してもよいかどうかを確認しましょう。物件によって異なりますが、大きな動物はダメでも、小動物なら良いという物件もあります。
また、ペット可の物件でも種類によっては飼えないこともありますので、ペットを飼う際には、一度不動産屋さんか大家さんに確認を取ってみてください。
エサを毎日あげられるか?
生き物はご飯を食べられないと死んでしまいます。種類によってはエサやりが一週間に一回の頻度でいい動物もいますが、基本的には毎日エサやりを行うものだと思ってください。
丸一日何も食べなかったからといって、直ぐに死んでしまうような動物はあまりいません。しかし、あなたが一日何も食べなかったら辛く苦しい様に、動物も辛いのです。
動物とのコミュニケーションの第一歩はエサやりから始まります。良い関係を築くためにも毎日エサをきちんとあげられる環境を整えましょう。
掃除や散歩はできるか?
排泄物の処理を行い、居住空間を清潔に整えてあげなければなりません。汚いまま放置してしまえば、あなたのペットは病気にかかってしまうでしょう。もし、散歩が必要な動物ならば、散歩にも連れて行ってあげなければいけません。仕事で疲れていても動物のお世話に時間を割くことができるでしょうか。
また、日々のお世話の中で、きちんとペットの様子を観察することも大切です。ペット達は言葉を話せないので、何かあっても伝えることができないのです。もし彼らに何か異常があれば、飼い主がきちんと気づいてあげなければいけません。
近くに動物病院はあるか?
大切に養っていても、病気や怪我は急になるもの。そんな時に直ぐに助けてもらえるように、予め近くの動物病院を探しておきましょう。
犬や猫などのメジャーなペットはどこの動物病院でも診てもらえると思いますが、ペットの種類によっては診察をしてもらえない可能性もあるので、自分の飼っているペットを診てくれる病院を2、3箇所探しておくと良いです。
もし自分に何かあったとき、頼れる人はいるか?
一人暮らしをしているならば、ペットだけでなく、あなたのことにも気を配らなければなりません。自分に何かあった時に、ペットの世話をしてくれるような家族や友人が近くに住んでいるでしょうか。
頼れる人が周りにいない場合でも、ペットホテルやペットシッターを利用するという手があるので、覚えておいてくださいね。
最後まで責任を持って飼うことができるか?
最後まで愛情を持って飼うことができるでしょうか。
途中で飽きてしまったり、お世話が面倒になってしまったりしまわないでしょうか。飼い主にとってペットは数いる動物の一匹かも知れません。
しかし、ペットにとって飼い主は、唯一の自分を育ててくれる存在なのです。命を預かっているということを常に忘れずに、ペットが不幸な道を歩まないようにしてください。
一人暮らしにおすすめのペット
一人暮らしの方にもおすすめできるペットをまとめました。ペットを飼ってみたいけど、どんな動物がいいのか悩んでいる方は、是非参考にしてみてください。
小型犬
人間の相棒の動物と言えば、やはり犬ではないでしょうか。
一人暮らしの方でも、ポメラニアンやチワワなどの小型犬であれば、お世話に大型犬ほどの労力がいらず飼いやすいでしょう。
積極的にコミュニケーションを取れる動物なので、日々の触れ合いはあなたに癒しをもたらしてくれるはずです。
特に、トイプードルやパグは、大人しく温和な性格を持つ子が多いので、無駄吠えの点を考慮するとおすすめです。
犬は散歩に連れて行かなければならないので、毎日のお世話がとても大変です。ペットの世話に時間がかかることは覚悟しておきましょう。
猫
こちらの思う通りに動いてくれない、そんな自由過ぎる生き方がむしろ愛らしい猫。
猫はあまりかまう必要が無く留守番が得意なイメージですが、一人でも遊べるように、おもちゃを用意してあげると良いです。
おすすめの種類は、スコティッシュフォールドやラグドールです。大人しく、人間との触れ合いを好む種です。猫は短毛種よりも、長毛種の方が大人しい子が多いので、飼うときの参考にしてみてください。
猫は爪研ぎを行うので、知らない間に部屋中がボロボロになってしまうことがあります。また、発情期には鳴き声を出すようになるので、繁殖の予定がないのであれば、去勢や避妊手術を受けておきましょう。
ベタ(熱帯魚)
色鮮やかな体が美しい熱帯魚です。ヒラヒラと舞うように遊泳する姿に、目を奪われることでしょう。コップで飼える魚とも呼ばれており、とても丈夫でろ過装置などの大型の設備などはいりません。
小さな水槽をお気に入りの場所に置けるので、自分の好きな場所で飼うことができます。
ベタは闘魚としての歴史を持つ魚で、オス同士は混泳には向きません。必ず一匹ずつ飼いましょう。また、数日置きの水替えも忘れないようにしたいですね。
チンチラ
フワフワな手触りが人気のチンチラ。
慣れてくれば抱っこをすることもでき、頭も良いので、名前に反応するようにもなります。
チンチラはその上質な毛並みを維持する為、専用の砂を用いて2日に1回、時間にして5~10分ほど砂浴びを行う必要があります。この砂浴びのお陰で、体臭はほとんど気になりません。鳴き声をあげることもあまり無いため、一人暮らしでも飼いやすいペットと言えます。
夜行性なので、昼間に一緒に遊ぶというのは少し難しいかもしれません。また、ケージで飼うと運動不足になりやすいので、回し車を入れてあげたり、時間を決めて部屋の中を自由に歩き回らせてあげたりするなどの工夫が必要になってきます。
ハリネズミ
近年、ペットとしての人気が高まってきているハリネズミ。
ネズミとついていますが、実はモグラの仲間です。感情豊かな表情を見せてくれ、正に小さな隣人と呼べるでしょう。鳴き声も体臭も少ないので、一人暮らしでも飼いやすい動物です。
ハリネズミはその姿の通り、体中に針を持っています。飼い主だと認めてもらえるまで、お世話が大変かもしれません。また、エサが虫なので、苦手な人は注意が必要ですが、ハリネズミフードも販売されているので、そちらも検討してみてください。
セキセイインコ
身体を使っての感情表現が見ていて楽しいインコです。場合によっては、言葉を喋ったり、音楽に合わせてノリノリで踊ってくれることもあります。一人暮らしの寂しさに、明るさをもたらしてくれるでしょう。
鳴き声は明るさをもたらしてくれると同時に、近所迷惑になってしまうことも。また、狭いケージの中では体が固まってしまうので、1日に30分程、部屋を自由に飛び廻らせてあげてください。その際はくれぐれも逃げすことのないように注意が必要です。
ハムスター
昔から小動物の代表と言えば、ハムスターではないでしょうか。愛くるしい姿と仕草には心癒されるでしょう。小さな生き物ですので、ペット不可の物件でも、相談すればハムスターなら許可をもらえることが多いそうです。種類や色が豊富な動物なので、自分のお気に入りの子を見つける楽しさもあります。
反面、ハムスターはとても小さな動物ですので、病気の際には診てくれる病院が少なく、寿命も長くて3年と、長く一緒に過ごすということは難しいです。別れはいつか来るものですが、幸せに育ててあげられることができたと思えるように、飼ってあげてください。
ヒョウモントカゲモドキ
色鮮やかな体と、可愛らしい顏を持つ、近年注目されているペットです。瞼を閉じて眠るその顔に心を射抜かれる人が増えてきています。大型の設備を必要とせず、プラスチックケースなどで飼え、爬虫類の中でも触れ合うことができる種類となっています。
ヒョウモントカゲモドキは爬虫類なので、変温動物です。毎日一定の温度と湿度を保つように注意をしましょう。また、エサが虫なので苦手な人には厳しいかもしれません。
フトアゴヒゲトカゲ
触れ合える少し大きめのトカゲが飼いたいという人には、フトアゴヒゲトカゲがおすすめです。怪獣の様な見た目ですが、大人しい性格で、人にもよくなつきます。名前を覚えることもあるので、飼う楽しさを与えてくれる爬虫類と言えるでしょう。
いきなりのハンドリング(体に触れること)は嫌がられることがある為、徐々に慣らしていきましょう。温度や湿度の管理も大切です。また、紫外線ライトを使った日光浴が必要など、爬虫類飼育には設備費用が掛かることも覚えておいてください。
コーンスネーク
恐ろしい印象があるかもしれませんが、実はペットとして飼いやすいヘビ。手足が無い独特の姿で動く様は見ていて面白いです。ヘビはケージの場所もとらず、鳴き声や体臭も無く、エサやりは大人になれば週に1回ほどで良いと、とにかく手間がかからなくて一人暮らしにはマッチしていると言えます。
手間がかからないと言っても、温度や湿度の管理はしっかりと行ってください。触れ合いを好む動物ではない為、動物と触れ合いたいという方よりも、見て癒されたいという方におすすめです。また、エサは冷凍マウスが一般的なので、飼い始めは抵抗があるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。日々の生活に彩りを加えてくれるペットがいると、毎日がより楽しくなります。
一人暮らしの方でも気持ちと環境さえあれば、ペットを飼うことは充分に可能です。愛情と覚悟をしっかり持って、良いペットライフをお過ごしいただければ幸いです。